顎関節学会歯科衛生士部会設立に向けたアンケート調査結果について

近年,顎関節症の治療・管理において,患者が行うセルフケアは重要であるとされていることから,歯科衛生士が顎関節症のセルフケア指導を含めた治療・管理にチームとして参加することは,非常に有効と考えられる。そのためには学会として歯科衛生士部会を設立し,顎関節症に関する専門的知識と経験を有する歯科衛生士を養成することが必要と考える。その時,歯科医師は部会に対して何が必要と考えているか,また自院において,現在歯科衛生士がどのように顎関節症の治療・管理に参加しているかを含めて,調査を行う必要がある。そこで今回,本学会員歯科医師に対してWebによるアンケート調査を行った。その結果,開業医を中心にアンケートに回...

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Published in日本顎関節学会雑誌 Vol. 36; no. 1; pp. 18 - 26
Main Authors 澁谷, 智明, 佐藤, 文明, 日髙, 玲奈, 依田, 哲也, 兜森, 彩日, 島田, 淳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本顎関節学会 20.04.2024
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ISSN0915-3004
1884-4308
DOI10.11246/gakukansetsu.36.18

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Summary:近年,顎関節症の治療・管理において,患者が行うセルフケアは重要であるとされていることから,歯科衛生士が顎関節症のセルフケア指導を含めた治療・管理にチームとして参加することは,非常に有効と考えられる。そのためには学会として歯科衛生士部会を設立し,顎関節症に関する専門的知識と経験を有する歯科衛生士を養成することが必要と考える。その時,歯科医師は部会に対して何が必要と考えているか,また自院において,現在歯科衛生士がどのように顎関節症の治療・管理に参加しているかを含めて,調査を行う必要がある。そこで今回,本学会員歯科医師に対してWebによるアンケート調査を行った。その結果,開業医を中心にアンケートに回答した多くの学会員が歯科衛生士の顎関節症の治療・管理への参加に肯定的であった。しかしながら卒前・卒後ともに歯科衛生士が顎関節症について学ぶ機会が少ないため,本学会が歯科衛生士部会を設立して,顎関節症について学ぶ場を提供すること,また歯科衛生士が顎関節症の治療・管理を行うなかで,食事・咀嚼指導,リスク因子の管理,運動療法の指導,医療面接などを実施してもらいたいとの希望が多かった。さらに保険算定ができるようにするための活動も必要であると考えられた。
ISSN:0915-3004
1884-4308
DOI:10.11246/gakukansetsu.36.18