Basal interhemispheric approachにおける大脳半球間裂剥離のトレーニング レジデントが陥る軟膜損傷のパターンとその対策

「はじめに」大脳半球間裂の剥離は, 脳神経外科手術の基本的手技のひとつといわれているが, その習得は難しい. 特に, basal interhemispheric approach11)13)(BIHA)は, 半球間裂のなかでも最も軟膜間の癒着の強い部分を中心に剥離するため, 剥離操作が最も困難といえる6)8). 半球間裂の剥離手技に関しては, かなり具体的に述べられてきている1-6)8-10)12)13)ものの, 経験の少ないレジデントが実際の手術で実践することは困難である. また, レジデントが上級者の手術手技を見るだけで, 手技の要点を十分に理解することも難しい. 今回われわれは, 当施...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in脳卒中の外科 Vol. 36; no. 5; pp. 367 - 372
Main Authors 師井, 淳太, 安井, 信之, 鈴木, 明文, 波出石, 弘, 石川, 達哉, 澤田, 元史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 2008
日本脳卒中の外科学会
Online AccessGet full text
ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs.36.367

Cover

More Information
Summary:「はじめに」大脳半球間裂の剥離は, 脳神経外科手術の基本的手技のひとつといわれているが, その習得は難しい. 特に, basal interhemispheric approach11)13)(BIHA)は, 半球間裂のなかでも最も軟膜間の癒着の強い部分を中心に剥離するため, 剥離操作が最も困難といえる6)8). 半球間裂の剥離手技に関しては, かなり具体的に述べられてきている1-6)8-10)12)13)ものの, 経験の少ないレジデントが実際の手術で実践することは困難である. また, レジデントが上級者の手術手技を見るだけで, 手技の要点を十分に理解することも難しい. 今回われわれは, 当施設におけるこれまでの手術ビデオから, レジデントが陥りやすい軟膜損傷のパターンを検討し, 上級者の手術ビデオと比較し, その原因と対策について考察した. 「対象および方法」2000年以降, 当センターの4名のレジデントが行ったBIHAの30例の手術ビデオと上級者のビデオと比較し, レジデントが陥りやすい軟膜損傷のパターンを検討し, その原因と対策について考察した.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.36.367