世界最長寿男性における栄養学および心理行動科学に関する研究
一般的な健康長寿に資する学際的データを得ることを目的として、世界最長寿男性を対象とし、栄養面および心身面での研究を行った。 生活時間調査および食事摂取調査を行った。また、心身医学的健康調査を簡易行動パターン票により行った。 本例は、朝食・昼食・間食・夕食を定期的に摂食しており、献立はある程度パターン化されていた。また本例は、果実類、嗜好飲料類、海藻類、卵類以外の食品群を毎日の食事から摂取していた。エネルギー、たんぱく質、炭水化物、食物繊維、コレステロール、ビタミンA、B1、B2、鉄、カルシウムおよび食塩相当量については、望ましい摂取量であると推定された。脂質、飽和脂肪酸およびカリウムについては...
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Published in | Journal of the Japan Dietetic Association Vol. 52; no. 3; pp. 227 - 233 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本栄養士会
2009
The Japan Dietetic Association |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0013-6492 2185-6877 |
DOI | 10.11379/jjda.52.227 |
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Summary: | 一般的な健康長寿に資する学際的データを得ることを目的として、世界最長寿男性を対象とし、栄養面および心身面での研究を行った。 生活時間調査および食事摂取調査を行った。また、心身医学的健康調査を簡易行動パターン票により行った。 本例は、朝食・昼食・間食・夕食を定期的に摂食しており、献立はある程度パターン化されていた。また本例は、果実類、嗜好飲料類、海藻類、卵類以外の食品群を毎日の食事から摂取していた。エネルギー、たんぱく質、炭水化物、食物繊維、コレステロール、ビタミンA、B1、B2、鉄、カルシウムおよび食塩相当量については、望ましい摂取量であると推定された。脂質、飽和脂肪酸およびカリウムについては、食事摂取基準の推奨量等からやや外れるが、問題とはならない摂取量と推定された。また、本例の簡易行動パターン票における合計得点は12 点であった。 本例は、食事摂取基準による評価において、過不足の少ない食事を毎日定期的に摂取していると考えられる。また本例は、簡易行動パターン票の合計点が低かったことから、臨床上、虚血性心疾患を発症する可能性は低いと考えられる。 |
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ISSN: | 0013-6492 2185-6877 |
DOI: | 10.11379/jjda.52.227 |