けい酸塩系表面含浸材によるモルタルの耐摩耗性向上効果に関する水流摩耗試験による検討

水セメント比および細骨材量の配合条件が異なるモルタル基板を対象に,けい酸塩系表面含浸材による耐摩耗性向上効果を水流摩耗試験によって検証した.含浸材を塗布した供試体と無塗布の供試体のそれぞれにおいて,供試体が1 mm摩耗するまでに要した試験時間を求め,その比率を含浸材による耐摩耗性向上効果として評価した.また,供試体の表面からの深さと摩耗速度の関係から,含浸材によって耐摩耗性が向上した深さを推定した.その結果,モルタル基板の水セメント比が大きいほど,また細骨材量が少ないほど,含浸材による耐摩耗性向上効果およびその効果が及ぶ深さが大きくなることがわかった.含浸材を塗布することによって,モルタル表層...

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Published in農業農村工学会論文集 Vol. 92; no. 2; pp. I_195 - I_204
Main Authors 金森, 拓也, 木村, 優世, 森, 充広, 堀野, 治彦, 川邉, 翔平
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 農業農村工学会 2024
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ISSN1882-2789
1884-7242
DOI10.11408/jsidre.92.I_195

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Summary:水セメント比および細骨材量の配合条件が異なるモルタル基板を対象に,けい酸塩系表面含浸材による耐摩耗性向上効果を水流摩耗試験によって検証した.含浸材を塗布した供試体と無塗布の供試体のそれぞれにおいて,供試体が1 mm摩耗するまでに要した試験時間を求め,その比率を含浸材による耐摩耗性向上効果として評価した.また,供試体の表面からの深さと摩耗速度の関係から,含浸材によって耐摩耗性が向上した深さを推定した.その結果,モルタル基板の水セメント比が大きいほど,また細骨材量が少ないほど,含浸材による耐摩耗性向上効果およびその効果が及ぶ深さが大きくなることがわかった.含浸材を塗布することによって,モルタル表層の耐摩耗性が向上することが確認された一方で,ある深さを超えると逆に摩耗の進行が助長される可能性も示唆された.
ISSN:1882-2789
1884-7242
DOI:10.11408/jsidre.92.I_195