企業と大学との連携による研究から事業化に至るプロセスの解析

活発な産学連携活動が続いているが,企業と大学との連携により研究から事業化に至る割合は決して高いとは言えず,産学連携による新事業創出の増加が今後の大きな課題である.そこで,大学と中小企業との連携による事業化の促進を目的に,企業と大学とが連携して研究から事業化に至った事例の解析を行った.その結果,事業化に至る大きな要因として,研究,開発,事業化の各ステージを認識した上で各場面での適切なマネージメントが必要であり,特に,開発ステージでの相互の役割分担と共通認識が重要であることが明らかとなった.さらに,どのステージでも俯瞰的な視点でマネージメントすることが不可欠であることが重要である. 参画するメンバ...

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Published inJournal of the Japan Society for Intellectual Production Vol. 3; no. 2; pp. 2_29 - 2_35
Main Authors 中村, 守彦, 石飛, 裕司, 丹生, 晃隆, 北村, 寿宏, 出川, 通
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 産学連携学会 2006
Japan Society for Intellectual Production
Subjects
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ISSN1349-6913
1881-8706
DOI10.11305/jjsip.3.2_29

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Summary:活発な産学連携活動が続いているが,企業と大学との連携により研究から事業化に至る割合は決して高いとは言えず,産学連携による新事業創出の増加が今後の大きな課題である.そこで,大学と中小企業との連携による事業化の促進を目的に,企業と大学とが連携して研究から事業化に至った事例の解析を行った.その結果,事業化に至る大きな要因として,研究,開発,事業化の各ステージを認識した上で各場面での適切なマネージメントが必要であり,特に,開発ステージでの相互の役割分担と共通認識が重要であることが明らかとなった.さらに,どのステージでも俯瞰的な視点でマネージメントすることが不可欠であることが重要である. 参画するメンバーが,研究から事業化に至るまでの全体の流れを把握した上で,現時点での課題解決に向けた対処を俯瞰的な視点から行えるよう,全体の流れを概観できる「産学連携事業化ステージマップ」を提案した.今後,解析事例を増やし,マップへの加筆・修正を行うと共に,その有効性を確認する必要がある.
ISSN:1349-6913
1881-8706
DOI:10.11305/jjsip.3.2_29