臨床経験10年以上の看護職者の針刺し反復に影響する要因 パーソンアプローチの観点から

本研究は全国調査によって看護職者の針刺し反復に影響する要因をパーソンアプローチの観点より明らかにした。看護職者21,890名中,3,114名(14.2%)が針刺し反復者であり,臨床経験年数10年以上は10年未満と比較し,針刺し反復のオッズ比(OR)が2.798であった。臨床経験年数10年以上の看護職者の針刺し反復に影響する要因として「男性」(OR:1.531),「看護基礎教育の安全教育を受けていないこと」(OR:1.346),「リキャップを行うこと」(OR:1.117),「針捨て容器の不持参」(OR:1.086),「業務は常に時間に追われていると認識すること」(OR:1.063),「採血時に分...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本看護研究学会雑誌 Vol. 41; no. 2; pp. 147 - 158
Main Authors 森鍵, 祐子, 布施, 淳子, 小林, 淳子, 久保, 典子, 叶谷, 由佳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本看護研究学会 20.06.2018
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN2188-3599
2189-6100
DOI10.15065/jjsnr.20170921002

Cover

More Information
Summary:本研究は全国調査によって看護職者の針刺し反復に影響する要因をパーソンアプローチの観点より明らかにした。看護職者21,890名中,3,114名(14.2%)が針刺し反復者であり,臨床経験年数10年以上は10年未満と比較し,針刺し反復のオッズ比(OR)が2.798であった。臨床経験年数10年以上の看護職者の針刺し反復に影響する要因として「男性」(OR:1.531),「看護基礎教育の安全教育を受けていないこと」(OR:1.346),「リキャップを行うこと」(OR:1.117),「針捨て容器の不持参」(OR:1.086),「業務は常に時間に追われていると認識すること」(OR:1.063),「採血時に分注を行うこと」(OR:1.058),エラータイプ尺度の「業務ミス」の経験(OR:1.051),楽観性「気楽さ」(OR:0.984)が抽出された。病院内で個人特性に応じた針刺し防止策を検討する必要性が示唆された。
ISSN:2188-3599
2189-6100
DOI:10.15065/jjsnr.20170921002