内視鏡治療を中心とする集学的治療が効果的であった食道癌の1例
症例は83歳女性.昭和61年4月健診にて胸部食道の約1cmの小隆起性病変を指摘され, 当科入院となった.生検では中分化型扁平上皮癌であった.深達度smの表在隆起型食道癌と診断したが, 高齢, 低肺機能のため手術困難と判断し, レーザー内視鏡治療, 放射線療法, PANA Oil BLM経口接触療法等の治療を施行した.当初, 局所コントロールは良好であったが, 63年になり病変進行が著明となり内視鏡下食道内挿管術を施行したが, 63年6月消化管出血にて死亡した.内視鏡治療を中心とした集学的治療により比較的有効な在宅療養期間が得られた症例と考え報告する....
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Published in | 昭和医学会雑誌 Vol. 49; no. 5; pp. 510 - 514 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
昭和大学学士会
1989
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0037-4342 2185-0976 |
DOI | 10.14930/jsma1939.49.510 |
Cover
Summary: | 症例は83歳女性.昭和61年4月健診にて胸部食道の約1cmの小隆起性病変を指摘され, 当科入院となった.生検では中分化型扁平上皮癌であった.深達度smの表在隆起型食道癌と診断したが, 高齢, 低肺機能のため手術困難と判断し, レーザー内視鏡治療, 放射線療法, PANA Oil BLM経口接触療法等の治療を施行した.当初, 局所コントロールは良好であったが, 63年になり病変進行が著明となり内視鏡下食道内挿管術を施行したが, 63年6月消化管出血にて死亡した.内視鏡治療を中心とした集学的治療により比較的有効な在宅療養期間が得られた症例と考え報告する. |
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ISSN: | 0037-4342 2185-0976 |
DOI: | 10.14930/jsma1939.49.510 |