骨髄壊死, DICで発症し剖検で判明した胃癌骨髄転移の1例

症例は44歳の男性で腰痛を主訴に近医を受診し, 鎮痛剤の筋肉注射が施行された.その後, 同部位に血腫が生じ更に発熱も認められたため精査した結果, DICと骨髄壊死が判明した.DICの治療と平行して骨髄壊死の原因検索を試みたが全身状態悪化し, 第8病日死亡した.剖検時に胃前庭部に進行癌が認められ, 低分化腺癌と印環細胞癌を確認した.剖検で胃癌の骨髄転移による腫瘍塞栓が原因で骨髄壊死が明らかとなった症例を経験したので報告する....

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Published in昭和医学会雑誌 Vol. 62; no. 4; pp. 248 - 253
Main Authors 楯, 玄秀, 増永, 敦子, 森, 啓, 田尻, 琢磨, 光谷, 俊幸, 小峰, 光博, 諸星, 利男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 昭和大学学士会 28.08.2002
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ISSN0037-4342
2185-0976
DOI10.14930/jsma1939.62.248

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Summary:症例は44歳の男性で腰痛を主訴に近医を受診し, 鎮痛剤の筋肉注射が施行された.その後, 同部位に血腫が生じ更に発熱も認められたため精査した結果, DICと骨髄壊死が判明した.DICの治療と平行して骨髄壊死の原因検索を試みたが全身状態悪化し, 第8病日死亡した.剖検時に胃前庭部に進行癌が認められ, 低分化腺癌と印環細胞癌を確認した.剖検で胃癌の骨髄転移による腫瘍塞栓が原因で骨髄壊死が明らかとなった症例を経験したので報告する.
ISSN:0037-4342
2185-0976
DOI:10.14930/jsma1939.62.248