実践報告】パウチングを重視した当院のストーマ造設術における周術期管理の実際
【はじめに】ストーマ造設術における周術期の創傷管理は、ストーマからの排泄物による術創への汚染回避が重要である。今回、当院での周術期管理の工夫を報告する。【パウチングを重視したストーマサイトマーキングと手術】ストーマサイトマーキング(以下、マーキング)の原則に加え、特製マーキングディスクを用いて、マーキング位置をポート創も含めて手術創予定部から5cm以上離す。ストーマ造設時は、創部を埋没縫合後に皮膚表面接着剤で密閉し、TMPスーチャリング®(東海メディカルプロダクツ社)を用いて、粘膜皮膚移植が生じないよう注意する。【まとめ】周術期の創傷管理では、ストーマ創と手術創の位置関係や距離、各創の大きさな...
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Published in | 日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会誌 Vol. 38; no. 3; pp. 121 - 126 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会
2022
Japanese Society of Stoma and Continence Rehabilitation |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1882-0115 2434-3056 |
DOI | 10.32158/jsscr.38.3_121 |
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Summary: | 【はじめに】ストーマ造設術における周術期の創傷管理は、ストーマからの排泄物による術創への汚染回避が重要である。今回、当院での周術期管理の工夫を報告する。【パウチングを重視したストーマサイトマーキングと手術】ストーマサイトマーキング(以下、マーキング)の原則に加え、特製マーキングディスクを用いて、マーキング位置をポート創も含めて手術創予定部から5cm以上離す。ストーマ造設時は、創部を埋没縫合後に皮膚表面接着剤で密閉し、TMPスーチャリング®(東海メディカルプロダクツ社)を用いて、粘膜皮膚移植が生じないよう注意する。【まとめ】周術期の創傷管理では、ストーマ創と手術創の位置関係や距離、各創の大きさなどのデザインが重要である。当院での周術期管理の要点は、特製ディスクを用いた創部から5cm以上離したマーキング、腹腔鏡手術でのストーマ・トンネル作成時の気腹解除、ストーマ造設時の創部埋没縫合と皮膚表面接着剤による創部の密閉、TMPスーチャリング®による運針の容易化である。 |
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ISSN: | 1882-0115 2434-3056 |
DOI: | 10.32158/jsscr.38.3_121 |