ハンドヘルド型蛍光X線分析計による河川礫種判定

ハンドヘルド蛍光X線分析計(S1 TURBO LE)を用いて常願寺川河川敷で採取した礫の乾燥した表面を直接,現場分析してFP法で化学分析値を得た結果,主成分元素であるシリコン,カリウム,カルシウム,鉄でさえも良好な分析値を得ることが困難であり,礫種判定はできない.しかし岩石を粉末にし,試料台を用いて分析した場合にはシリコン,カリウム,カルシウム,鉄の分析精度が著しく向上した.礫の乾燥した表面を直接,現場分析する場合でもFP法で化学分析値を得るのではなく,シリコン,カリウム,カルシウム,鉄のKα強度比を比較する方が有効であると考えられる....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inX線分析の進歩 Vol. 48; pp. 186 - 202
Main Authors 南, 優平, 丸茂, 克美, 手計, 太一, 畠, 俊郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本分析化学会 X線分析研究懇談会 31.03.2017
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0911-7806
2758-3651
DOI10.57415/xshinpo.48.0_186

Cover

More Information
Summary:ハンドヘルド蛍光X線分析計(S1 TURBO LE)を用いて常願寺川河川敷で採取した礫の乾燥した表面を直接,現場分析してFP法で化学分析値を得た結果,主成分元素であるシリコン,カリウム,カルシウム,鉄でさえも良好な分析値を得ることが困難であり,礫種判定はできない.しかし岩石を粉末にし,試料台を用いて分析した場合にはシリコン,カリウム,カルシウム,鉄の分析精度が著しく向上した.礫の乾燥した表面を直接,現場分析する場合でもFP法で化学分析値を得るのではなく,シリコン,カリウム,カルシウム,鉄のKα強度比を比較する方が有効であると考えられる.
ISSN:0911-7806
2758-3651
DOI:10.57415/xshinpo.48.0_186