理科授業における知的表現の道具としての描画法利用の事例的研究

これまで,描画法は,事象に対する児童のアイデイアを評価する方法として紹介されてきている。また,授業の中での利用は,児童の学習にとって有効であることが示唆されている反面,どのような意味があるのかは具体的に検討されていない。そこで,本研究では,小学校4年生の「電気や光のはたらき」の単元を例として,児童の学習という観点から描画法の有効性を評価した。その結果,今回取り上げた事例の範囲において,次のような事項が見いだされた。(1) 多くの児童は描画法を好む。(2) 描画法を用いた活動は,教師の説明を聞く活動と比べて有効である。(3) 描画法は,事象を解釈する場面で用いるよりも,予測する場面で用いた方が有...

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Published in日本理科教育学会研究紀要 Vol. 37; no. 3; pp. 47 - 56
Main Authors 中山, 迅, 兒玉, 秀人
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本理科教育学会 1997
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ISSN0389-9039
2433-0140
DOI10.11639/formersjst.37.3_47

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Summary:これまで,描画法は,事象に対する児童のアイデイアを評価する方法として紹介されてきている。また,授業の中での利用は,児童の学習にとって有効であることが示唆されている反面,どのような意味があるのかは具体的に検討されていない。そこで,本研究では,小学校4年生の「電気や光のはたらき」の単元を例として,児童の学習という観点から描画法の有効性を評価した。その結果,今回取り上げた事例の範囲において,次のような事項が見いだされた。(1) 多くの児童は描画法を好む。(2) 描画法を用いた活動は,教師の説明を聞く活動と比べて有効である。(3) 描画法は,事象を解釈する場面で用いるよりも,予測する場面で用いた方が有効である。
ISSN:0389-9039
2433-0140
DOI:10.11639/formersjst.37.3_47