惑星探査機搭載に向けた蛍光X線分光計の焦電結晶X線発生装置の基礎開発

惑星科学では天体の元素組成を高精度で測定することは最重要課題である.今後の惑星探査は,周回機による軌道上からの遠隔探査だけでなく惑星表面に着陸して地質を詳細に観測する“その場観測”が求められる.着陸探査ローバーの搭載機器には科学目標達成が可能であることを前提として,小型・軽量・省電力,高耐環境性などの厳しい制約が課せられる.本論文ではこのような背景に立ち,焦電結晶を用いたX線発生器の惑星探査機搭載へ向けた基礎研究について述べる.焦電結晶の利点は,小型・軽量・省電力・高耐環境性を持ち必要に応じてX線を発生することができる装置である.ここでは,高精度な元素分析を達成する高輝度蛍光X線用の焦電結晶型...

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Published inX線分析の進歩 Vol. 46; pp. 347 - 354
Main Authors 草野, 広樹, 内藤, 雅之, 大山, 裕輝, 柴村, 英道, 長谷部, 信行, 長岡, 央, 久野, 治義
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本分析化学会 X線分析研究懇談会 31.03.2015
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ISSN0911-7806
2758-3651
DOI10.57415/xshinpo.46.0_347

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Summary:惑星科学では天体の元素組成を高精度で測定することは最重要課題である.今後の惑星探査は,周回機による軌道上からの遠隔探査だけでなく惑星表面に着陸して地質を詳細に観測する“その場観測”が求められる.着陸探査ローバーの搭載機器には科学目標達成が可能であることを前提として,小型・軽量・省電力,高耐環境性などの厳しい制約が課せられる.本論文ではこのような背景に立ち,焦電結晶を用いたX線発生器の惑星探査機搭載へ向けた基礎研究について述べる.焦電結晶の利点は,小型・軽量・省電力・高耐環境性を持ち必要に応じてX線を発生することができる装置である.ここでは,高精度な元素分析を達成する高輝度蛍光X線用の焦電結晶型X線発生装置の製作に向け,X線発生強度に影響を与えるパラメータについて検討を行った.
ISSN:0911-7806
2758-3651
DOI:10.57415/xshinpo.46.0_347