50歳未満の若年者に対する冠動脈バイパス術の検討
近年の生活習慣病の低年齢化により50歳未満の若年者に対するoff-pump coronary artery bypass(OPCAB)を経験する機会が増えている.当科で行った若年者のOPCABについて検討した.2007年5月~2011年12月にOPCABを行った558例(平均68.1±9.3歳)中,50歳未満の22例(3.9%)を対象とした.平均年齢42.5(29~49)歳.高脂血症16例(72.7%),高血圧11例(50.0%),喫煙9例(40.9%)であった.バイパス枝数は1~7(平均3.3±1.5)枝,完全血行再建率100%.動脈グラフトのみで行った症例は81.8%であった.冠危険因子で...
Saved in:
Published in | 日本冠疾患学会雑誌 Vol. 20; no. 1; pp. 21 - 25 |
---|---|
Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本冠疾患学会
2014
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1341-7703 2187-1949 |
DOI | 10.7793/jcoron.19.486 |
Cover
Summary: | 近年の生活習慣病の低年齢化により50歳未満の若年者に対するoff-pump coronary artery bypass(OPCAB)を経験する機会が増えている.当科で行った若年者のOPCABについて検討した.2007年5月~2011年12月にOPCABを行った558例(平均68.1±9.3歳)中,50歳未満の22例(3.9%)を対象とした.平均年齢42.5(29~49)歳.高脂血症16例(72.7%),高血圧11例(50.0%),喫煙9例(40.9%)であった.バイパス枝数は1~7(平均3.3±1.5)枝,完全血行再建率100%.動脈グラフトのみで行った症例は81.8%であった.冠危険因子では高脂血症,高血圧,喫煙が高率であり,これらのコントロールによりグラフト閉塞や新病変を予防する必要がある.冠危険因子を3つ以上有する者は半数に満たず,低リスクの若年冠動脈バイパス症例に対し注意深い予後の観察を要する. |
---|---|
ISSN: | 1341-7703 2187-1949 |
DOI: | 10.7793/jcoron.19.486 |