婦人科疾患術後の出血性ショックに対してIABOの有用性を示した1例

症例は18歳女性。巨大卵巣囊腫があり, 左付属器摘出術を行った。手術後に頻脈, 血圧低下を認め, ヘモグロビン4g/dLと貧血の進行もあり, 出血性ショックと判断した。再手術までの循環維持としてIABO留置を行った。導入後から脈拍と血圧の改善が得られ再手術へと移動でき, 卵巣固有靱帯結紮部の縫合不全を再度結紮し終了とした。その後合併症もなく, 全身状態は安定したため退院となった。産婦人科領域の術後出血性ショックに対してもIABOを導入することは根治的治療の橋渡しとして有用性であるといえる。...

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Published in日本救急医学会関東地方会雑誌 Vol. 41; no. 2; pp. 299 - 301
Main Authors 清水, 敬樹, 鈴木, 大聡, 鈴木, 茂利雄, 毛利, 晃大, 佐藤, 裕一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本救急医学会関東地方会 31.03.2020
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ISSN0287-301X
2434-2580
DOI10.24697/jaamkanto.41.2_299

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Summary:症例は18歳女性。巨大卵巣囊腫があり, 左付属器摘出術を行った。手術後に頻脈, 血圧低下を認め, ヘモグロビン4g/dLと貧血の進行もあり, 出血性ショックと判断した。再手術までの循環維持としてIABO留置を行った。導入後から脈拍と血圧の改善が得られ再手術へと移動でき, 卵巣固有靱帯結紮部の縫合不全を再度結紮し終了とした。その後合併症もなく, 全身状態は安定したため退院となった。産婦人科領域の術後出血性ショックに対してもIABOを導入することは根治的治療の橋渡しとして有用性であるといえる。
ISSN:0287-301X
2434-2580
DOI:10.24697/jaamkanto.41.2_299