喉頭癌に対する細径内視鏡を用いた喉頭垂直部分切除術の工夫

外切開による喉頭部分切除術は早期喉頭癌に対する機能温存治療として,放射線治療や経口的切除術とともに選択肢のひとつであるが,照射後の再発例に対する救済手術では切除安全域が少ないためもあり経験数の多い施設での施行が推奨されている。 喉頭垂直部分切除術は,喉頭内腔展開後は声門下の腫瘍も明視下においた切除が可能であるが,健側声帯を声門下から声門上部まで切開する時は明視下に行うことができないことが課題であった。今回,声門下から細径内視鏡を喉頭内腔に挿入することにより明視下においた切離が可能となった。切除安全域の少ない術式ではあるものの確実な切除が担保され,より実施しやすい術式となることが期待される。...

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Published in頭頸部外科 Vol. 34; no. 3; pp. 325 - 328
Main Authors 宮部, 淳二, 岸川, 敏博, 名古, 周平, 武田, 俊太郎, 喜井, 正士, 横田, 知衣子, 是松, 瑞樹, 北村, 公二, 田村, 浩一, 藤井, 隆, 石谷, 祐記
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会 2025
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ISSN1349-581X
1884-474X
DOI10.5106/jjshns.34.325

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Summary:外切開による喉頭部分切除術は早期喉頭癌に対する機能温存治療として,放射線治療や経口的切除術とともに選択肢のひとつであるが,照射後の再発例に対する救済手術では切除安全域が少ないためもあり経験数の多い施設での施行が推奨されている。 喉頭垂直部分切除術は,喉頭内腔展開後は声門下の腫瘍も明視下においた切除が可能であるが,健側声帯を声門下から声門上部まで切開する時は明視下に行うことができないことが課題であった。今回,声門下から細径内視鏡を喉頭内腔に挿入することにより明視下においた切離が可能となった。切除安全域の少ない術式ではあるものの確実な切除が担保され,より実施しやすい術式となることが期待される。
ISSN:1349-581X
1884-474X
DOI:10.5106/jjshns.34.325