疫学的研究の基盤としてのopenEHR利活用に向けた検討—臨床個人調査票のarchetypeへのモデリングを通して

本邦においては,昭和47年より難治性疾患克服研究事業の一環として,特定疾患調査研究事業が行われてきている.疾患ごとに研究班が組織され,臨床個人調査票を通じてサーベイランス情報を蓄積し,EBM (Evidence-Based Medicine)の礎を築くことが要請されている.今まで数多くの臨床研究がこの事業の一環として行われてきており,成果もあげられてきたが,疾患横断的な調査が行えないなどの問題も指摘されている.また,医師のデータ入力の負担を軽減しつつも,円滑な難治性疾患のデータ収集を実現するために,診療活動の中心を担いつつある電子カルテからのデータ取り込みを念頭に置いて設計することが必要である...

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Published inJapan Journal of Medical Informatics Vol. 30; no. 3; pp. 173 - 182
Main Authors 千葉, 勉, 木村, 映善, 黒田, 知宏, 高橋, 良輔, 石原, 謙, 小林, 慎治, 三森, 経世, 吉原, 博幸
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本医療情報学会 2010
Japan Association for Medical Informatics
Subjects
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ISSN0289-8055
2188-8469
DOI10.14948/jami.30.173

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Summary:本邦においては,昭和47年より難治性疾患克服研究事業の一環として,特定疾患調査研究事業が行われてきている.疾患ごとに研究班が組織され,臨床個人調査票を通じてサーベイランス情報を蓄積し,EBM (Evidence-Based Medicine)の礎を築くことが要請されている.今まで数多くの臨床研究がこの事業の一環として行われてきており,成果もあげられてきたが,疾患横断的な調査が行えないなどの問題も指摘されている.また,医師のデータ入力の負担を軽減しつつも,円滑な難治性疾患のデータ収集を実現するために,診療活動の中心を担いつつある電子カルテからのデータ取り込みを念頭に置いて設計することが必要である.われわれは,EHRの標準規格であるCEN 13606に基づいて,臨床個人調査票のモデリングを試みた.本稿はその試みの速報的報告である.
ISSN:0289-8055
2188-8469
DOI:10.14948/jami.30.173