1人1台の情報端末環境での学習者用基本ツールの操作スキルに関する児童向け意識調査の分析

児童1人1台の情報端末の活用に関する児童向け意識調査等を行い,学校の端末環境や学年等で学習者用基本ツールの操作スキルの習得がどの程度異なるかを比較分析し,児童が情報端末を身近な学習の道具として活用できるかを考察した.9自治体14校の4学年から6学年までの児童1095人の回答を分析した結果,【表計算】,【プレゼンテーション】,【プログラミング】,【交流ツール】の操作スキルへの評価は低く,校内での活用場面も少なく,操作スキルを向上させるための指導の工夫が必要であることが示された.情報端末環境や学年の違いによる比較では,基本ツールの操作スキルに関する回答結果において,5カテゴリー全てで,1人1台環境...

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Bibliographic Details
Published in日本教育工学会論文誌 Vol. 45; no. 3; pp. 341 - 351
Main Authors 堀田, 龍也, 山本, 朋弘
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本教育工学会 20.12.2021
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ISSN1349-8290
2189-6453
DOI10.15077/jjet.45011

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Summary:児童1人1台の情報端末の活用に関する児童向け意識調査等を行い,学校の端末環境や学年等で学習者用基本ツールの操作スキルの習得がどの程度異なるかを比較分析し,児童が情報端末を身近な学習の道具として活用できるかを考察した.9自治体14校の4学年から6学年までの児童1095人の回答を分析した結果,【表計算】,【プレゼンテーション】,【プログラミング】,【交流ツール】の操作スキルへの評価は低く,校内での活用場面も少なく,操作スキルを向上させるための指導の工夫が必要であることが示された.情報端末環境や学年の違いによる比較では,基本ツールの操作スキルに関する回答結果において,5カテゴリー全てで,1人1台環境にある児童が,情報端末を共用する児童より有意に高く,特に【表計算】,【プレゼンテーション】,【交流ツール】では,学校のICT 環境や指導,学年の違いが影響することが示され,教科横断的に習得できるよう指導することが重要であることを明らかにした.また,家庭での利用頻度も操作スキルの習得に影響することが考えられ,学校が家庭への持ち帰りをどのように進めるかが今後検討すべき課題として挙げられる.
ISSN:1349-8290
2189-6453
DOI:10.15077/jjet.45011