左冠動脈malperfusion合併Stanford A型急性大動脈解離の1例

左冠動脈のmalperfusion合併Stanford A型急性大動脈解離は血行動態が破綻するため救命率がきわめて低い。75歳の男性が胸背部痛を主訴に救急搬送された。ショック状態であり, CTで大動脈解離の診断後に心停止したため経皮的心肺補助装置 (PCPS) を装着し, 左冠動脈主幹部 (LMT) にステント留置された。その後, 手術を施行したが出血が制御できず死亡した。左冠動脈のmalperfusion合併Stanford A型急性大動脈解離はPCIを先行することで血行動態を改善し心筋障害を最小限にできる可能性があるため, 治療の選択肢として考慮するべきである。...

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Published in日本救急医学会関東地方会雑誌 Vol. 43; no. 2; pp. 45 - 48
Main Authors 加瀬, 建一, 藤井, 公一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本救急医学会関東地方会 31.03.2022
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ISSN0287-301X
2434-2580
DOI10.24697/jaamkanto.43.2_45

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Summary:左冠動脈のmalperfusion合併Stanford A型急性大動脈解離は血行動態が破綻するため救命率がきわめて低い。75歳の男性が胸背部痛を主訴に救急搬送された。ショック状態であり, CTで大動脈解離の診断後に心停止したため経皮的心肺補助装置 (PCPS) を装着し, 左冠動脈主幹部 (LMT) にステント留置された。その後, 手術を施行したが出血が制御できず死亡した。左冠動脈のmalperfusion合併Stanford A型急性大動脈解離はPCIを先行することで血行動態を改善し心筋障害を最小限にできる可能性があるため, 治療の選択肢として考慮するべきである。
ISSN:0287-301X
2434-2580
DOI:10.24697/jaamkanto.43.2_45