大腿動脈血栓内膜摘除術と血管内治療を併施した「ハイブリッド下肢動脈血行再建」の実際

外科的血行再建として(1)バイパス(2)血栓内膜摘除(TEA)がある。このうち総大腿動脈病変(CFA)に対しては,non-stenting zoneに対する治療であることと血行再建成績が良好であることからTEAが第一選択である。下肢閉塞性動脈疾患に対する血行再建としてのハイブリッド手術は血管外科医特有の有効な治療であるが,とくにCFAに対するTEAと血管内治療(EVT)を併施するものはEVTのみ,あるいは外科治療のみと比較し低侵襲で有用性が高い。EVTについては近年浅大腿動脈領域を中心にステントグラフトや薬剤コーティングバルーン,薬剤コーテッドステントなど新規デバイスの出現があり進歩が著しく,...

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Published in脈管学 Vol. 62; no. 6; pp. 43 - 47
Main Author 赤木, 大輔
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脈管学会 10.06.2022
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ISSN0387-1126
1880-8840
DOI10.7133/jca.21-00023

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Summary:外科的血行再建として(1)バイパス(2)血栓内膜摘除(TEA)がある。このうち総大腿動脈病変(CFA)に対しては,non-stenting zoneに対する治療であることと血行再建成績が良好であることからTEAが第一選択である。下肢閉塞性動脈疾患に対する血行再建としてのハイブリッド手術は血管外科医特有の有効な治療であるが,とくにCFAに対するTEAと血管内治療(EVT)を併施するものはEVTのみ,あるいは外科治療のみと比較し低侵襲で有用性が高い。EVTについては近年浅大腿動脈領域を中心にステントグラフトや薬剤コーティングバルーン,薬剤コーテッドステントなど新規デバイスの出現があり進歩が著しく,以前と比べ治療適応が変化拡大している。本稿では最近のTEAとEVTを併施したハイブリッド手術の現状を当科の早期成績をもとに提示する。引き続き長期成績を示す必要がある。
ISSN:0387-1126
1880-8840
DOI:10.7133/jca.21-00023