若年発症の右鎖骨下動脈瘤破裂に対して血管内治療で救命後に血管型Ehlers-Danlos症候群と診断された一例

症例は26歳女性。突然の右胸痛,背部痛と意識消失で救急搬送された。CTで右胸腔内血液貯留と右鎖骨下動脈遠位部に約15 mm径の囊状瘤破裂が疑われた。右上腕動脈アプローチでステントグラフト留置を行い救命し得た。術後の遺伝学的検査でCOL3A1遺伝子に病的バリアントが検出され血管型Ehlers-Danlos症候群の確定診断となった。血管内治療は縫合操作などを回避できるため,良好な早期成績が期待できるが,術後長期の注意深い経過観察が必要である。...

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Published in脈管学 Vol. 65; no. 2; pp. 39 - 43
Main Authors 多田, 裕樹, 小林, 大太, 稲葉, 雅史, 赤坂, 伸之, 水島, 大地, 石川, 亜貴
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脈管学会 10.02.2025
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ISSN0387-1126
1880-8840
DOI10.7133/jca.24-00033

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Summary:症例は26歳女性。突然の右胸痛,背部痛と意識消失で救急搬送された。CTで右胸腔内血液貯留と右鎖骨下動脈遠位部に約15 mm径の囊状瘤破裂が疑われた。右上腕動脈アプローチでステントグラフト留置を行い救命し得た。術後の遺伝学的検査でCOL3A1遺伝子に病的バリアントが検出され血管型Ehlers-Danlos症候群の確定診断となった。血管内治療は縫合操作などを回避できるため,良好な早期成績が期待できるが,術後長期の注意深い経過観察が必要である。
ISSN:0387-1126
1880-8840
DOI:10.7133/jca.24-00033