結紮外頚動脈を介して動注chemo-immunotherapyを施行した副咽頭部再発癌症例

69歳, 男性, 喉頭癌症例の一次治療後, 副咽頭間隙再発に対して, 外頚動脈結紮した後, 浅側頭動脈からの動注chemo-immunotherapyを施行し, 再発腫瘍の著明な縮小を得ることができた. 再発した腫瘍が右上側頚部から副咽頭間隙にあり, 従来の動注化学療法では治療効果が望めない部位であつた。しかし, 外頚動脈を結紮後, 浅側頭動脈からのDASにより, 外頚動脈領域がすべて造影され, tumorstainをみとめた. この動注方法により, 抗癌剤 (CDDP, 5FU) およびキラー細胞を, 腫瘍組織を含めて外頚動脈領域に広く投与することが可能となり, 著明な癌縮小効果をもたらした...

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Published in耳鼻と臨床 Vol. 38; no. 3; pp. 195 - 199
Main Authors 古川, 實人, 石川, 哮, 山崎, 滋, 鮫島, 靖浩, 村上, 公輝, 猪川, 勉, 犬童, 直哉, 楊, 栄寧, 松岡, 浩明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 耳鼻と臨床会 1992
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ISSN0447-7227
2185-1034
DOI10.11334/jibi1954.38.3_195

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Summary:69歳, 男性, 喉頭癌症例の一次治療後, 副咽頭間隙再発に対して, 外頚動脈結紮した後, 浅側頭動脈からの動注chemo-immunotherapyを施行し, 再発腫瘍の著明な縮小を得ることができた. 再発した腫瘍が右上側頚部から副咽頭間隙にあり, 従来の動注化学療法では治療効果が望めない部位であつた。しかし, 外頚動脈を結紮後, 浅側頭動脈からのDASにより, 外頚動脈領域がすべて造影され, tumorstainをみとめた. この動注方法により, 抗癌剤 (CDDP, 5FU) およびキラー細胞を, 腫瘍組織を含めて外頚動脈領域に広く投与することが可能となり, 著明な癌縮小効果をもたらしたものと思われる.
ISSN:0447-7227
2185-1034
DOI:10.11334/jibi1954.38.3_195