東京オリンピック・パラリンピックにおけるトライアスロン競技での医療スタッフの感染対策と健康管理

東京2020大会は1年延期の後, 新型コロナウイルス感染症パンデミックのなか無観客で開催された。真夏にPPEが必要な状況のため医療スタッフの熱中症の増加が危惧された。お台場海浜公園 (OMP ; Odaiba Marine Park) の会場医療責任者 (VMO ; Venue Medical Officer) として, LINE WORKS®のアンケート機能を利用したスタッフの体調把握を行った。アンケートの内容は, 年代, 体温, 自覚症状, PPE使用の有無とした。熱中症と思われる症状を呈したのは5名であり, いずれも病院受診することのない軽症であった。大きなイベントの場合はボランティアス...

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Published in日本救急医学会関東地方会雑誌 Vol. 43; no. 3; pp. 63 - 67
Main Authors 八木, 正晴, 杉本, 達也, 鈴木, 恵輔, 柳澤, 薫, 垂水, 庸子, 昼間, 楓, 中村, 元保, 香月, 姿乃, 加藤, 晶人, 土肥, 謙二, 井上, 元
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本救急医学会関東地方会 30.06.2022
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ISSN0287-301X
2434-2580
DOI10.24697/jaamkanto.43.3_63

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Summary:東京2020大会は1年延期の後, 新型コロナウイルス感染症パンデミックのなか無観客で開催された。真夏にPPEが必要な状況のため医療スタッフの熱中症の増加が危惧された。お台場海浜公園 (OMP ; Odaiba Marine Park) の会場医療責任者 (VMO ; Venue Medical Officer) として, LINE WORKS®のアンケート機能を利用したスタッフの体調把握を行った。アンケートの内容は, 年代, 体温, 自覚症状, PPE使用の有無とした。熱中症と思われる症状を呈したのは5名であり, いずれも病院受診することのない軽症であった。大きなイベントの場合はボランティアスタッフの人数は多く, 勤務日数もさまざまである。そのため体調管理は自己管理であり, その実態は把握されていなかった。今回の試みが早期にスタッフの体調不良を認識し, 対応を可能とする可能性があると考えている。
ISSN:0287-301X
2434-2580
DOI:10.24697/jaamkanto.43.3_63