採取時期および予措条件の違いがチカラシバPennisetum alopecuroides (L.) Spreng.の種子発芽に及ぼす影響

シカ不嗜好性が期待される在来草本チカラシバの種子の発芽促進方法を明らかにすることを目的に2017年10月,11月に採取した種子に対して5 ℃または25 ℃,35 ℃で乾燥処理,5 ℃で湿層処理を行い,25 ℃で発芽実験をした。その結果,採り播きでは,特に未熟な種子が多い10月種子の発芽率が低かった。11月種子では5 ℃で2ケ月間の乾燥処理,25 ℃で2ケ月間以上の乾燥処理,35 ℃で1,2ケ月間の乾燥処理,また,5 ℃で1ケ月以上の湿層処理を行うことで採取直後よりも発芽勢が高くなった。特に,5 ℃での湿層処理で休眠を解除すると3週間程度で高い最終発芽率に達すると考えられた。...

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Published in日本緑化工学会誌 Vol. 46; no. 1; pp. 111 - 114
Main Authors 中島, 敦司, 井上, 裕介, 亀井, 碧, 湯崎, 真梨子, 山田, 守, 川中, 一博, 吉原, 敬嗣
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本緑化工学会 31.08.2020
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ISSN0916-7439
0916-7439
DOI10.7211/jjsrt.46.111

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Summary:シカ不嗜好性が期待される在来草本チカラシバの種子の発芽促進方法を明らかにすることを目的に2017年10月,11月に採取した種子に対して5 ℃または25 ℃,35 ℃で乾燥処理,5 ℃で湿層処理を行い,25 ℃で発芽実験をした。その結果,採り播きでは,特に未熟な種子が多い10月種子の発芽率が低かった。11月種子では5 ℃で2ケ月間の乾燥処理,25 ℃で2ケ月間以上の乾燥処理,35 ℃で1,2ケ月間の乾燥処理,また,5 ℃で1ケ月以上の湿層処理を行うことで採取直後よりも発芽勢が高くなった。特に,5 ℃での湿層処理で休眠を解除すると3週間程度で高い最終発芽率に達すると考えられた。
ISSN:0916-7439
0916-7439
DOI:10.7211/jjsrt.46.111