日中の大学生を対象にしたe スポーツのオリンピック種目採用の是非の検討

本研究では、日中の大学生81 名を対象にe スポーツのオリンピック種目採用の是非についてのアンケート調査を通じて、国籍ごとのe スポーツに対するイメージ等を分析した。その結果、賛成した大学生は77.8%であった。賛成理由として、ゲームの認知度、技術・戦略の向上および新たな参加者の獲得を期待している。特に、日本の大学生は、ゲームが単なる娯楽ではないと認知されることに期待している。一方、中国の大学生は、革新的なICT 技術の進展や操作技術の向上を期待している点に特徴がある。反対理由として、健康に悪影響を及ぼす可能性があり、スポーツとは体を動かすものであるが、ビデオゲームは身体全体を動かさない点で反...

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Published inデジタルゲーム学研究 Vol. 17; no. 2; pp. 30 - 36
Main Author 小孫, 康平
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本デジタルゲーム学会 2024
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ISSN1882-0913
2434-4052
DOI10.9762/digraj.17.2_30

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Summary:本研究では、日中の大学生81 名を対象にe スポーツのオリンピック種目採用の是非についてのアンケート調査を通じて、国籍ごとのe スポーツに対するイメージ等を分析した。その結果、賛成した大学生は77.8%であった。賛成理由として、ゲームの認知度、技術・戦略の向上および新たな参加者の獲得を期待している。特に、日本の大学生は、ゲームが単なる娯楽ではないと認知されることに期待している。一方、中国の大学生は、革新的なICT 技術の進展や操作技術の向上を期待している点に特徴がある。反対理由として、健康に悪影響を及ぼす可能性があり、スポーツとは体を動かすものであるが、ビデオゲームは身体全体を動かさない点で反対していることが示唆された。特に、日本の大学生では、eスポーツは身体能力を駆使したスポーツ競技であるかは疑問であると考え、中国の大学生は、ゲーム依存や健康面の問題があると考えている点に特徴があることが示唆された。
ISSN:1882-0913
2434-4052
DOI:10.9762/digraj.17.2_30