歯牙喪失老齢ラットの情動行動に関する研究

この研究の目的は歯牙喪失状態が情動行動に及ぼす影響を検討することである.研究方法は抜歯老齢ラットと対照としての非抜歯老齢ラットを用い日内活動性試験および情動性試験を行った.対照群に比べて臼歯喪失させたモデルである抜歯群では日内活動量が有意に減少した.また情動性試験により抜歯群に情動性の変化が観察された.以上臼歯抜歯老齢モデルにおいて夜行性行動の障害, 自発性の低下, 不安の増加などの痴呆の周辺症状が観察されたことから長期の歯牙喪失状態が痴呆の危険因子の1っとなる可能性が示唆された....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in老年歯科医学 Vol. 10; no. 3; pp. 189 - 193
Main Authors 長谷川, 雅哉, 鍋島, 俊隆, 野田, 幸裕, 上田, 実, 宇佐美, 雄司, 加藤, 武司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本老年歯科医学会 31.03.1996
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0914-3866
1884-7323
DOI10.11259/jsg1987.10.189

Cover

More Information
Summary:この研究の目的は歯牙喪失状態が情動行動に及ぼす影響を検討することである.研究方法は抜歯老齢ラットと対照としての非抜歯老齢ラットを用い日内活動性試験および情動性試験を行った.対照群に比べて臼歯喪失させたモデルである抜歯群では日内活動量が有意に減少した.また情動性試験により抜歯群に情動性の変化が観察された.以上臼歯抜歯老齢モデルにおいて夜行性行動の障害, 自発性の低下, 不安の増加などの痴呆の周辺症状が観察されたことから長期の歯牙喪失状態が痴呆の危険因子の1っとなる可能性が示唆された.
ISSN:0914-3866
1884-7323
DOI:10.11259/jsg1987.10.189