COVID-19中等症患者へのパンフレット指導による覚醒下腹臥位療法の実現可能性

【目的】覚醒下腹臥位療法(Awake Prone Positioning:以下,APP)パンフレットで指導したCOVID-19中等症患者自身でのAPPの実現可能性を調査した.【方法】COVID-19中等症で入院した12例を対象とした.APPのパンフレットを用いて指導し,初回は30分間実施して安全性を確認し,その後は患者自身での実施を指導した.APPの実施率,実施時間の調査と初回APP実施前後における呼吸パラメーターを比較した.【結果】実施率は83%[64-100],連続時間は60分[30-110],1日あたり実施時間は220分[146-347]であった.重大な有害事象は認めなかった.初回APP...

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Published in日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 Vol. 31; no. 3; pp. 328 - 333
Main Authors 池永, 千寿子, 田中, 翔太, 木村, よう子, 香西, 哲也, 後藤, 圭, 山下, 真希, 鈴木, 裕也, 山内, 康太, 熊谷, 謙一, 髙野, 智嗣
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会 31.08.2023
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ISSN1881-7319
2189-4760
DOI10.15032/jsrcr.21-42

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Summary:【目的】覚醒下腹臥位療法(Awake Prone Positioning:以下,APP)パンフレットで指導したCOVID-19中等症患者自身でのAPPの実現可能性を調査した.【方法】COVID-19中等症で入院した12例を対象とした.APPのパンフレットを用いて指導し,初回は30分間実施して安全性を確認し,その後は患者自身での実施を指導した.APPの実施率,実施時間の調査と初回APP実施前後における呼吸パラメーターを比較した.【結果】実施率は83%[64-100],連続時間は60分[30-110],1日あたり実施時間は220分[146-347]であった.重大な有害事象は認めなかった.初回APPの実施前後でSpO2と呼吸数が有意に改善した.【結論】本研究の方法は,簡便かつ安全で,APPの高い実施率を示し,医療従事者の感染リスクの減少,負担軽減に寄与する可能性が示唆された.
ISSN:1881-7319
2189-4760
DOI:10.15032/jsrcr.21-42