三相石炭スラリーのレオロジー特性

高石炭濃度の石炭・水スラリー (CWM) を低粘度化するために, CWMに界面活性剤を加えてミキサーで撹拌し, 小気泡をスラリー中に分散させて, 空気ホールドアップが 0.3~0.4 の三相CWM とした.三相CWM のレオロジー特性を回転粘度計を用い, 2~50℃ の範囲で調べた.三相CWM は, せん断速度が増大するにつれ見かけ粘度は減少する, 擬塑性流体の挙動を示した.三相CWMのレオロジー特性は, 空気ホールドアップに依存し, 空気ホールドアップが大きくなるにつれて, 擬塑性が強まった.三相CWMの流動特性の温度依存性は小さく, 三相CWMの見かけ粘度は, 同一せん断速度のもとでほぼ一...

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Published in化学工学論文集 Vol. 22; no. 3; pp. 610 - 614
Main Authors 堤, 敦司, 松野, 泰也, 吉田, 邦夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 化学工学会 1996
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ISSN0386-216X
1349-9203
DOI10.1252/kakoronbunshu.22.610

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Summary:高石炭濃度の石炭・水スラリー (CWM) を低粘度化するために, CWMに界面活性剤を加えてミキサーで撹拌し, 小気泡をスラリー中に分散させて, 空気ホールドアップが 0.3~0.4 の三相CWM とした.三相CWM のレオロジー特性を回転粘度計を用い, 2~50℃ の範囲で調べた.三相CWM は, せん断速度が増大するにつれ見かけ粘度は減少する, 擬塑性流体の挙動を示した.三相CWMのレオロジー特性は, 空気ホールドアップに依存し, 空気ホールドアップが大きくなるにつれて, 擬塑性が強まった.三相CWMの流動特性の温度依存性は小さく, 三相CWMの見かけ粘度は, 同一せん断速度のもとでほぼ一定であった.せん断速度が150s-1 において三相CWMの見かけ粘度は, 2℃でCWMの 1 / 5, 15 ℃で1/3以下に低下させることができた.三相CWMを用いることによって, 寒冷地においても石炭・水スラリーを低粘度で輸送することが可能となる.
ISSN:0386-216X
1349-9203
DOI:10.1252/kakoronbunshu.22.610