鉱物質混和材を使用したセメントペースト硬化体に対するセシウムおよびヨウ素の見掛けの拡散係数

鉱物質混和材(フライアッシュ:FA,高炉スラグ微粉末:BFS,シリカフューム:SF)を用いた水セメント比50 %および30 %の材齢28日のセメントペースト硬化体を作製し,CsおよびIの見掛けの拡散係数(Da)を,電子線プローブマイクロアナライザーを用いた方法により算定した.CsのDaの低減には,水セメント比50 %ではBFS,水セメント比30 %ではSFの使用が寄与した.IのDaの低減には,水セメント比50 %ではBFSの寄与が大きく,水セメント比30 %についてはその大きな変化が確認できなかった.SFを用いることによりCsの収着性の向上が見られ,BFSを用いることによりIの収着性が向上する...

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Published in原子力バックエンド研究 Vol. 26; no. 1; pp. 15 - 23
Main Authors 三原, 守弘, 鳥居, 和之, 原澤, 修一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本原子力学会 バックエンド部会 01.06.2019
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ISSN1884-7579
1884-7579
DOI10.3327/jnuce.26.1_15

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Summary:鉱物質混和材(フライアッシュ:FA,高炉スラグ微粉末:BFS,シリカフューム:SF)を用いた水セメント比50 %および30 %の材齢28日のセメントペースト硬化体を作製し,CsおよびIの見掛けの拡散係数(Da)を,電子線プローブマイクロアナライザーを用いた方法により算定した.CsのDaの低減には,水セメント比50 %ではBFS,水セメント比30 %ではSFの使用が寄与した.IのDaの低減には,水セメント比50 %ではBFSの寄与が大きく,水セメント比30 %についてはその大きな変化が確認できなかった.SFを用いることによりCsの収着性の向上が見られ,BFSを用いることによりIの収着性が向上する傾向が確認された.これらのセメントペースト硬化体の間隙構造は,微細な間隙によって連結したものであることも確認され,SFおよびBFSの使用がDaの低減に寄与したものと考えられた.
ISSN:1884-7579
1884-7579
DOI:10.3327/jnuce.26.1_15