透過光制御による若顔印象ファンデーションの開発

顔画像テクスチャの見え解析によって,若々しい印象に寄与する肌の見え要因が肌の陰影・色分布の均一性であることを見出した。さらにその見えの実現に必要な透過光特性をもつ新規複合粉体を開発し,ファンデーションに応用した。161名の女性の化粧肌のテクスチャ画像を15名の被験者の目視によって解析した結果,「きめが整っている」「色ムラが目立たない」といった肌の陰影・色分布の均一化により「若々しい」印象が生じることが確認できた。その見え要因をファンデーション塗布膜で実現するため,透過光特性について着目し,粉体開発を行った。二酸化炭素の超臨界流体を用いた方法により酸化チタン内包シリカに酸化チタン,酸化鉄,酸化亜...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本化粧品技術者会誌 Vol. 44; no. 1; pp. 48 - 56
Main Authors 南, 浩治, 大崎, 和友, 植松, 隆史, 樫本, 明生, 上原, 孝一, 長田, みゆき, 五十嵐, 崇訓, 野尻, 尚材, 岩本, 啓, 中尾, 啓輔, 福田, 啓一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本化粧品技術者会 2010
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0387-5253
1884-4146
DOI10.5107/sccj.44.48

Cover

More Information
Summary:顔画像テクスチャの見え解析によって,若々しい印象に寄与する肌の見え要因が肌の陰影・色分布の均一性であることを見出した。さらにその見えの実現に必要な透過光特性をもつ新規複合粉体を開発し,ファンデーションに応用した。161名の女性の化粧肌のテクスチャ画像を15名の被験者の目視によって解析した結果,「きめが整っている」「色ムラが目立たない」といった肌の陰影・色分布の均一化により「若々しい」印象が生じることが確認できた。その見え要因をファンデーション塗布膜で実現するため,透過光特性について着目し,粉体開発を行った。二酸化炭素の超臨界流体を用いた方法により酸化チタン内包シリカに酸化チタン,酸化鉄,酸化亜鉛を複合処理して得られた粉体は,全透過率,透過光拡散度および透過光彩度に優れていた。この複合粉体をファンデーションに応用することにより,若々しい印象を与えることが可能であることを確認した。
ISSN:0387-5253
1884-4146
DOI:10.5107/sccj.44.48