Revised Fibromyalgia Impact Questionnaire(FIQR)日本語版の開発:言語的妥当性を担保した翻訳版の作成

目的:Revised Fibromyalgia Impact Questionnaire(FIQR)は,線維筋痛症を多面的に評価できる自記式質問票である.前身であるFibromyalgia Impact Questionnaireの欠点を改善する質問票として開発された.今回我々は,FIQRの原作版を日本語に翻訳し,言語的妥当性を担保した日本語版を作成した. 対象・方法:言語的な妥当性を担保するためには,原作版との内容的な整合性を担保しつつ,日本人患者にも違和感なく受け入れられる翻訳を目指す必要がある.日本語版の作成は,原作者から許可を得た後,言語的に妥当な翻訳版を作成する際に標準的に用いられる...

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Published in臨床リウマチ Vol. 26; no. 1; pp. 35 - 44
Main Authors 中村, 郁朗, 川口, 美佳, 寒河江, 千鶴, 磯村, 達也, 西岡, 健弥, 犬塚, 恭子, 長田, 賢一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本臨床リウマチ学会 2014
The Japanese Society for Clinical Rheumatology and Related Research
Subjects
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ISSN0914-8760
2189-0595
DOI10.14961/cra.26.35

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Summary:目的:Revised Fibromyalgia Impact Questionnaire(FIQR)は,線維筋痛症を多面的に評価できる自記式質問票である.前身であるFibromyalgia Impact Questionnaireの欠点を改善する質問票として開発された.今回我々は,FIQRの原作版を日本語に翻訳し,言語的妥当性を担保した日本語版を作成した. 対象・方法:言語的な妥当性を担保するためには,原作版との内容的な整合性を担保しつつ,日本人患者にも違和感なく受け入れられる翻訳を目指す必要がある.日本語版の作成は,原作者から許可を得た後,言語的に妥当な翻訳版を作成する際に標準的に用いられる手順に従って実施した(順翻訳→逆翻訳→患者調査). 結果:日本語を母国語とする2名の翻訳者が,それぞれ日本語に翻訳し,一つの翻訳案にまとめた後(順翻訳),英語を母国語とする翻訳者が英語に逆翻訳した.翻訳は原作者に質問の意図を確認しながら進めた.次に6名の線維筋痛症患者を対象に,文章表現や質問内容の妥当性を検討するための患者調査を行った.参加者の性別は女性5名,男性1名,平均年齢は51.7歳であった.調査の結果,全体としては,表現や内容に特に問題はなく,わかりやすい質問票であるとの意見が殆どであった. 結論:一連の検討を経て,FIQRの日本語翻訳版(JFIQR)を作成した.
ISSN:0914-8760
2189-0595
DOI:10.14961/cra.26.35