関節リウマチに対する人工肘関節置換術後の上腕骨骨幹部インプラント周囲骨折の手術治療方針

人工肘関節置換術後のインプラント周囲骨折は稀であり,患者の多くが関節リウマチであるため骨質の低下や免疫力の低下があること,上肢は下肢に比べて骨が薄く細いことから,治療に難渋する.自験例および過去の文献より,RA患者のTEA術後に起きる,上腕骨骨幹部のインプラント周囲骨折に対する治療成績を検討し,Mayo分類のTypeごとの治療方法について考察した.自験例6例と過去の文献12例から,セメントステムや,セメントレスステムでも転位がある症例は手術適応であり,ステムの弛みのないType II 1はプレート固定,ステムの弛みがあるType II 2,3はステム再置換にプレート固定またはstrut bon...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本肘関節学会雑誌 Vol. 29; no. 2; pp. 162 - 165
Main Authors 秋元, 理多, 岩倉, 菜穂子, 肥沼, 直子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本肘関節学会 2022
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1349-7324
2434-2262
DOI10.24810/jelbow.29.2_162

Cover

More Information
Summary:人工肘関節置換術後のインプラント周囲骨折は稀であり,患者の多くが関節リウマチであるため骨質の低下や免疫力の低下があること,上肢は下肢に比べて骨が薄く細いことから,治療に難渋する.自験例および過去の文献より,RA患者のTEA術後に起きる,上腕骨骨幹部のインプラント周囲骨折に対する治療成績を検討し,Mayo分類のTypeごとの治療方法について考察した.自験例6例と過去の文献12例から,セメントステムや,セメントレスステムでも転位がある症例は手術適応であり,ステムの弛みのないType II 1はプレート固定,ステムの弛みがあるType II 2,3はステム再置換にプレート固定またはstrut boneの骨移植を併用することが望ましいと考えられた.
ISSN:1349-7324
2434-2262
DOI:10.24810/jelbow.29.2_162