内視鏡下甲状腺手術
当科にて2011年3月から2019年10月までにVANS法を用いて手術を行った甲状腺悪性腫瘍症例は62例(年齢24〜77歳:中央値45歳,男性8例,女性54例)であった。腫瘤最大径は7〜38mm(中央値16mm)であった。手術法は片葉切除+中央区域リンパ節郭清(D1)であり,手術時間は72〜214分(中央値136分),出血量は0〜302ml(中央値9ml)であった。術後反回神経麻痺は5例に認めたが,全例2か月以内に改善した。止血処置を有した術後出血や気管穿孔をきたした症例は認めなかった。病理で乳頭癌だった58例において,現在のところ再発,転移は認めていない。本術式は審美性に優れた安全な手術法で...
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| Published in | 頭頸部外科 Vol. 30; no. 2; pp. 157 - 160 |
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| Main Author | |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
2020
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 1349-581X 1884-474X |
| DOI | 10.5106/jjshns.30.157 |
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| Summary: | 当科にて2011年3月から2019年10月までにVANS法を用いて手術を行った甲状腺悪性腫瘍症例は62例(年齢24〜77歳:中央値45歳,男性8例,女性54例)であった。腫瘤最大径は7〜38mm(中央値16mm)であった。手術法は片葉切除+中央区域リンパ節郭清(D1)であり,手術時間は72〜214分(中央値136分),出血量は0〜302ml(中央値9ml)であった。術後反回神経麻痺は5例に認めたが,全例2か月以内に改善した。止血処置を有した術後出血や気管穿孔をきたした症例は認めなかった。病理で乳頭癌だった58例において,現在のところ再発,転移は認めていない。本術式は審美性に優れた安全な手術法であると考えられた。 |
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| ISSN: | 1349-581X 1884-474X |
| DOI: | 10.5106/jjshns.30.157 |