切除不能IV期肺癌患者におけるダイナペニア,プレサルコペニアおよびサルコペニアの有病率とPerformance Statusの関連

目的:切除不能IV期肺癌患者におけるダイナペニア,プレサルコペニア,サルコペニアの有病率を調査し,Performance Status(PS)との関連を探索的に検討すること。方法:2020年8月~2021年7月までの1年間に入院薬物療法を実施した切除不能IV期肺癌患者24名(70±10歳,男性21名)を対象とした。四肢骨格筋指数,握力,歩行速度に基づき,正常,ダイナペニア,プレサルコペニア,サルコペニアの4群に分類し,各有病率を調査した。また,各病態におけるPSの分布をFisherの正確検定を用いて比較検討した。結果:各病態の有病率は,正常45.8%,ダイナペニア12.5%,プレサルコペニア1...

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Published in呼吸理学療法学 p. 24-10
Main Authors 清水 如代, 羽田 康司, 檜澤 伸之, 椿 拓海, 中澤 健介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本呼吸理学療法学会 2025
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ISSN2436-7966
DOI10.51116/kokyurigakuryohogaku.24-10

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Summary:目的:切除不能IV期肺癌患者におけるダイナペニア,プレサルコペニア,サルコペニアの有病率を調査し,Performance Status(PS)との関連を探索的に検討すること。方法:2020年8月~2021年7月までの1年間に入院薬物療法を実施した切除不能IV期肺癌患者24名(70±10歳,男性21名)を対象とした。四肢骨格筋指数,握力,歩行速度に基づき,正常,ダイナペニア,プレサルコペニア,サルコペニアの4群に分類し,各有病率を調査した。また,各病態におけるPSの分布をFisherの正確検定を用いて比較検討した。結果:各病態の有病率は,正常45.8%,ダイナペニア12.5%,プレサルコペニア16.7%,サルコペニア25.0%であった。全体におけるPSの分布は,PS 0が10名,1が11名,2が3名であり,各病態におけるPSの分布に有意差は認められなかった。結論:切除不能IV期肺癌患者の半数以上がサルコペニア病態を有しており,PSとは異なる分布を示すことが明らかとなった。
ISSN:2436-7966
DOI:10.51116/kokyurigakuryohogaku.24-10