心臓手術後急性期パスを目指して 呼吸器離脱パスの分析から

「はじめに」心臓血管外科の手術の中でもいわゆる開心術は, クリニカルパス(以下, パス)を使った診療が行いにくい分野であるといわれる. しかし, 当院ではいち早くパスによる治療の標準化を進め, 現在「冠動脈バイパス術」「弁膜置換・弁形成」「胸部大動脈瘤手術」などの術式・疾患別にパス(以下, 疾患別パス)があり, 入院から退院までの大まかな治療の流れが規定されている. 一方で, 集中治療室(ICU)入室から気管挿管チューブの抜管までの術後急性期には, 手術や疾患にかかわらず似た経過をたどることが多いため, 疾患によらない「人工呼吸器離脱ユニットパス(以下, 呼吸器離脱パス)」で標準化された患者管...

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Published in日本クリニカルパス学会誌 Vol. 20; no. 4; pp. 570 - 572
Main Authors 高志, 賢太郎, 岩﨑, 麻里絵, 大橋, 宝, 上杉, 英之, 管田, 塁, 西中, 巧
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本クリニカルパス学会 10.12.2018
日本クリニカルパス学会
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ISSN2187-6592
2436-1046
DOI10.50842/jjscp.20.4_570

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Summary:「はじめに」心臓血管外科の手術の中でもいわゆる開心術は, クリニカルパス(以下, パス)を使った診療が行いにくい分野であるといわれる. しかし, 当院ではいち早くパスによる治療の標準化を進め, 現在「冠動脈バイパス術」「弁膜置換・弁形成」「胸部大動脈瘤手術」などの術式・疾患別にパス(以下, 疾患別パス)があり, 入院から退院までの大まかな治療の流れが規定されている. 一方で, 集中治療室(ICU)入室から気管挿管チューブの抜管までの術後急性期には, 手術や疾患にかかわらず似た経過をたどることが多いため, 疾患によらない「人工呼吸器離脱ユニットパス(以下, 呼吸器離脱パス)」で標準化された患者管理を行っている. 心臓血管外科領域の患者管理としても, パスを用いた診療としても, 珍しい取り組みであると思われるので報告する. 呼吸器離脱パス導入から現在までの経緯当院での呼吸器離脱パス使用は2002年から始まったが, 当初は冠動脈バイパス術後の患者にのみ使用を限定したものであった.
ISSN:2187-6592
2436-1046
DOI:10.50842/jjscp.20.4_570