HBc抗体陽性ドナー肝移植におけるHBV再活性化

HBc抗体陽性ドナーからHBs抗原陰性レシピエントへの肝移植では,移植後のHBV再活性化が問題となる.その対策は未だ国・地域によって異なるのが現状であり,本邦では抗HBs人免疫グロブリン(HBIG)が使用されてきた一方,欧米では主に核酸アナログ(NA)の予防投与が主流となっている.しかし,HBc/HBs抗体を保有するレシピエントにおいては,再活性化率が特に低いことも報告されており,予防投与の必要性に関しては改めて議論がなされている.未だ有効とはいえないHBVワクチンをどう活用するかを含め,本邦でも個々の患者に対応した再活性化予防が求められる....

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Published in肝臓 Vol. 61; no. 5; pp. 233 - 236
Main Authors 裵, 成寛, 赤松, 延久, 長谷川, 潔
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本肝臓学会 01.05.2020
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ISSN0451-4203
1881-3593
DOI10.2957/kanzo.61.233

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Summary:HBc抗体陽性ドナーからHBs抗原陰性レシピエントへの肝移植では,移植後のHBV再活性化が問題となる.その対策は未だ国・地域によって異なるのが現状であり,本邦では抗HBs人免疫グロブリン(HBIG)が使用されてきた一方,欧米では主に核酸アナログ(NA)の予防投与が主流となっている.しかし,HBc/HBs抗体を保有するレシピエントにおいては,再活性化率が特に低いことも報告されており,予防投与の必要性に関しては改めて議論がなされている.未だ有効とはいえないHBVワクチンをどう活用するかを含め,本邦でも個々の患者に対応した再活性化予防が求められる.
ISSN:0451-4203
1881-3593
DOI:10.2957/kanzo.61.233