知的障害を伴う肢体不自由児の電動移動機器導入における記録と分析

昨年(2023年)の本誌で組まれた特集「可能性を広げる電動車椅子」の中で取り上げらえているように、自力移動が困難な子どもへの発達を考慮した自力移動支援の必要性が標榜されている。今後、法整備を含めた普及を推進していくには事例報告の蓄積に加えて実装面の検証が求められる。今回、福山型筋ジストロフィーをもつ児が電動移動機器を使いこなすまでに至る過程について、客観性を担保した可視化を試みた。本児は約13か月の月日を経て操作技能を習得し、主体性をもった移動手段を獲得した。その習得過程である認知・コミュニケーション面の変化には、人間の発達過程を反映した要素が見られ、単に移動手段の獲得に留まらない影響が見えて...

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Published inリハビリテーション・エンジニアリング Vol. 40; no. 2; pp. 113 - 117
Main Author 藤田, ひとみ
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本リハビリテーション工学協会 01.05.2025
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ISSN1342-3444
2433-748X
DOI10.24691/resja.40.2_113

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Summary:昨年(2023年)の本誌で組まれた特集「可能性を広げる電動車椅子」の中で取り上げらえているように、自力移動が困難な子どもへの発達を考慮した自力移動支援の必要性が標榜されている。今後、法整備を含めた普及を推進していくには事例報告の蓄積に加えて実装面の検証が求められる。今回、福山型筋ジストロフィーをもつ児が電動移動機器を使いこなすまでに至る過程について、客観性を担保した可視化を試みた。本児は約13か月の月日を経て操作技能を習得し、主体性をもった移動手段を獲得した。その習得過程である認知・コミュニケーション面の変化には、人間の発達過程を反映した要素が見られ、単に移動手段の獲得に留まらない影響が見えてきている。
ISSN:1342-3444
2433-748X
DOI:10.24691/resja.40.2_113