新たな人工弁輪 Physio リング-II を用いた僧帽弁形成術
今回,新たに開発された Physio リング-II により僧帽弁形成術を行なった経験を報告する.Phyio リング-II は,Physio リングを改良した人工弁輪で,セミリジッド構造とダブルサドルシェイプ構造をもつ.対象はPhysio リング-II により僧帽弁形成術を施行した 4 例とした.手術死亡,術後合併症はなく,術後 NYHA class分類は全例 I 度に改善した.術後僧帽弁逆流は,2 例がtrivial,2 例は全く認められなかった.術後 LDH は全例正常範囲で,溶血を疑わせる症例はなかった.Phyio リング-II は生理的な弁輪構造をもつ人工弁輪で,僧帽弁形成術の可能性をよ...
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Published in | 日大医学雑誌 Vol. 70; no. 1; pp. 37 - 41 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本大学医学会
01.02.2011
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Subjects | |
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ISSN | 0029-0424 1884-0779 |
DOI | 10.4264/numa.70.37 |
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Summary: | 今回,新たに開発された Physio リング-II により僧帽弁形成術を行なった経験を報告する.Phyio リング-II は,Physio リングを改良した人工弁輪で,セミリジッド構造とダブルサドルシェイプ構造をもつ.対象はPhysio リング-II により僧帽弁形成術を施行した 4 例とした.手術死亡,術後合併症はなく,術後 NYHA class分類は全例 I 度に改善した.術後僧帽弁逆流は,2 例がtrivial,2 例は全く認められなかった.術後 LDH は全例正常範囲で,溶血を疑わせる症例はなかった.Phyio リング-II は生理的な弁輪構造をもつ人工弁輪で,僧帽弁形成術の可能性をより広げるものであると考えられた. |
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ISSN: | 0029-0424 1884-0779 |
DOI: | 10.4264/numa.70.37 |