小児上腕骨外側顆骨折にCannulated screwを使用した症例の追跡調査

小児上腕骨外側顆骨折に対して,当院でCannulated screwを用いて治療を行った症例の術後経過について調査した.対象は2015年4月から2021年6月までに治療を行い,6か月以上経過観察可能であった16例とした.平均年齢5.8歳,男児11例,女児5例,平均手術待機期間は1.6日,骨折型はMilch分類で全例type II,抜釘時期は平均16.8週であった.術後平均肘関節可動域は屈曲135°,伸展0°.単純X線でのパラメータ評価の平均は全て正常範囲内で,Flynnの評価基準で8割以上の症例がfair以上であった.1例に魚尾変形を伴う偽関節を認め,その他の症例では内外反変形や骨端線早期閉鎖...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本肘関節学会雑誌 Vol. 29; no. 2; pp. 27 - 29
Main Authors 山本, 康弘, 原, 章, 石島, 旨章, 市原, 理司, 鈴木, 雅生, 石井, 紗矢佳, 大谷, 慧
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本肘関節学会 2022
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1349-7324
2434-2262
DOI10.24810/jelbow.29.2_27

Cover

More Information
Summary:小児上腕骨外側顆骨折に対して,当院でCannulated screwを用いて治療を行った症例の術後経過について調査した.対象は2015年4月から2021年6月までに治療を行い,6か月以上経過観察可能であった16例とした.平均年齢5.8歳,男児11例,女児5例,平均手術待機期間は1.6日,骨折型はMilch分類で全例type II,抜釘時期は平均16.8週であった.術後平均肘関節可動域は屈曲135°,伸展0°.単純X線でのパラメータ評価の平均は全て正常範囲内で,Flynnの評価基準で8割以上の症例がfair以上であった.1例に魚尾変形を伴う偽関節を認め,その他の症例では内外反変形や骨端線早期閉鎖は認めず,比較的良好な経過が得られた.Cannulated screwを用いた固定を行う際には骨折の良好な整復と骨端線に配慮した手技が重要である.
ISSN:1349-7324
2434-2262
DOI:10.24810/jelbow.29.2_27