内視鏡下耳科手術入門 その理論と実際

内視鏡下耳科手術 (EES) は内視鏡やカメラ、光源の改良により1990年代から中耳手術において発達してきた。EESは低侵襲手術であり、良好な視野を有する。内視鏡は広角の視野があるため、経外耳道的手術を可能にした。さらに斜視鏡を用いることにより、“hidden space”と呼ばれる後鼓室をも視野に置くことができる。しかしながら、EESは顕微鏡手術と異なり、片手操作を強いられることや立体視できないことなどの欠点がある。このような利点と欠点を理解したうえで、EESを手がけるべきである。この論文では、EESの理論を述べ、われわれの用いている器具、手術の準備や手術方法について、これから始めようとして...

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Published inOtology Japan Vol. 24; no. 3; pp. 271 - 276
Main Author 小林, 泰輔
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本耳科学会 25.07.2014
日本耳科学会
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ISSN0917-2025
1884-1457
DOI10.11289/otoljpn.24.271

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Summary:内視鏡下耳科手術 (EES) は内視鏡やカメラ、光源の改良により1990年代から中耳手術において発達してきた。EESは低侵襲手術であり、良好な視野を有する。内視鏡は広角の視野があるため、経外耳道的手術を可能にした。さらに斜視鏡を用いることにより、“hidden space”と呼ばれる後鼓室をも視野に置くことができる。しかしながら、EESは顕微鏡手術と異なり、片手操作を強いられることや立体視できないことなどの欠点がある。このような利点と欠点を理解したうえで、EESを手がけるべきである。この論文では、EESの理論を述べ、われわれの用いている器具、手術の準備や手術方法について、これから始めようとしている耳科医の先生や、始めたばかりの先生を対象に提示する。
ISSN:0917-2025
1884-1457
DOI:10.11289/otoljpn.24.271