歩行車歩行を急停止させたときの動作の特徴 身体重心と床反力による解析
【目的】本研究の目的は,歩行車歩行における停止動作時の運動学・運動力学的特徴を,身体重心と床反力の側面から明らかにすることである。【対象】対象者は,健常者11名とした。【方法】計測には三次元動作解析装置を用いた。歩行停止条件は,歩行補助具を使用しない通常歩行と,ロレータを使用した歩行車歩行の2条件とした。計測項目は,停止に要する時間(停止時間),床反力の 前後・側方成分,身体重心(center of gravity; COG)と足圧中心(center of pressure; COP)間(以下,COG-COP)の側方距離の最大値,停止時のCOG-COP前後距離とした。【結果】歩行車歩行では,通...
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Published in | 東北理学療法学 Vol. 35; no. 35; pp. 52 - 59 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本理学療法士協会 東北ブロック協議会
27.08.2023
日本理学療法士協会 東北ブロック協議会 |
Subjects | |
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ISSN | 0915-2180 2189-5686 |
DOI | 10.15049/artsjpta.35.0_52 |
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Summary: | 【目的】本研究の目的は,歩行車歩行における停止動作時の運動学・運動力学的特徴を,身体重心と床反力の側面から明らかにすることである。【対象】対象者は,健常者11名とした。【方法】計測には三次元動作解析装置を用いた。歩行停止条件は,歩行補助具を使用しない通常歩行と,ロレータを使用した歩行車歩行の2条件とした。計測項目は,停止に要する時間(停止時間),床反力の 前後・側方成分,身体重心(center of gravity; COG)と足圧中心(center of pressure; COP)間(以下,COG-COP)の側方距離の最大値,停止時のCOG-COP前後距離とした。【結果】歩行車歩行では,通常歩行と比べて停止時間が有意に長く,COG-COP前後距離が有意に高値を示し,床反力側方成分が有意に小さかった。【結語】本研究の結果から,通常歩行と比べて歩行車歩行では,歩行車によって支持基底面が前後に広がり,側方の姿勢安定性が得られる一方,歩行停止においては時間を要することが明らかとなった。 |
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ISSN: | 0915-2180 2189-5686 |
DOI: | 10.15049/artsjpta.35.0_52 |