城下町に残る伝統的町家の町並みを守る取組みの実績と継続要因について ―福井県大野市七間通りの事例より

景観まちづくりの継続要因を検証するため、地方の景観形成地区で現況調査と活動継続上の課題調査を行った。調査の結果、労働人口の増加、商店街会員数の維持等に効果が見られた一方、課題として「担い手の高齢化」、「地域社会の高齢化による弱体化」があげられ、先行研究とは異なる継続要因も示される結果となった。また、地域と行政の間には課題の認識に錯誤があることが分かった。地域の課題を解決せず現行のまま施策を進めると、地方の商店街は衰退もしくは解散することが見込まれ、今後は景観の維持と合わせ、高齢化が進む地方を意識した、生活、経済、地域社会の健全な発展に寄与する政策が必要であることが明らかとなった。...

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Published in地域活性研究 Vol. 18; no. 1; pp. 91 - 99
Main Authors 高山, 純一, 森崎, 裕磨, 今村, 智子, 藤生, 慎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 地域活性学会 2023
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ISSN2185-0623
2758-1071
DOI10.57340/ckg.18.1_91

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Summary:景観まちづくりの継続要因を検証するため、地方の景観形成地区で現況調査と活動継続上の課題調査を行った。調査の結果、労働人口の増加、商店街会員数の維持等に効果が見られた一方、課題として「担い手の高齢化」、「地域社会の高齢化による弱体化」があげられ、先行研究とは異なる継続要因も示される結果となった。また、地域と行政の間には課題の認識に錯誤があることが分かった。地域の課題を解決せず現行のまま施策を進めると、地方の商店街は衰退もしくは解散することが見込まれ、今後は景観の維持と合わせ、高齢化が進む地方を意識した、生活、経済、地域社会の健全な発展に寄与する政策が必要であることが明らかとなった。
ISSN:2185-0623
2758-1071
DOI:10.57340/ckg.18.1_91