頭蓋骨縫合早期癒合症に対する内視鏡支援下縫合切除術の初期治療経験

乳児期早期の頭蓋骨縫合早期癒合症に対して, 内視鏡支援下縫合切除術を行った7例についての初期治療経験を報告した. 平均手術時月齢は3.4カ月, 癒合部位は両側冠状縫合3例, 片側冠状縫合2例, 矢状縫合1例, 前頭縫合1例であった. 7例中4例で輸血を要した. 脳室腹腔シャントを要した1例で術後ヘルメット治療を完遂できなかったが, それ以外の6例では追加治療を要さず, 短期的には良好な頭蓋形態が得られた. 本術式は術後ヘルメット治療を要するものの, 低侵襲で結果も良好だが, 手術時期が乳児期早期に限られること, 必ずしも輸血を回避できていないことから, さらなる手術方法の工夫を要する....

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Published in脳神経外科ジャーナル Vol. 29; no. 7; pp. 498 - 505
Main Authors 木本, 優希, 宇津木, 玲奈, 原田, 敦子, 久徳, 茂雄, 藤永, 貴大, 有田, 英之, 前野, 和重, 上田, 晃一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脳神経外科コングレス 2020
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ISSN0917-950X
2187-3100
DOI10.7887/jcns.29.498

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Summary:乳児期早期の頭蓋骨縫合早期癒合症に対して, 内視鏡支援下縫合切除術を行った7例についての初期治療経験を報告した. 平均手術時月齢は3.4カ月, 癒合部位は両側冠状縫合3例, 片側冠状縫合2例, 矢状縫合1例, 前頭縫合1例であった. 7例中4例で輸血を要した. 脳室腹腔シャントを要した1例で術後ヘルメット治療を完遂できなかったが, それ以外の6例では追加治療を要さず, 短期的には良好な頭蓋形態が得られた. 本術式は術後ヘルメット治療を要するものの, 低侵襲で結果も良好だが, 手術時期が乳児期早期に限られること, 必ずしも輸血を回避できていないことから, さらなる手術方法の工夫を要する.
ISSN:0917-950X
2187-3100
DOI:10.7887/jcns.29.498