中耳炎に合併した S 状静脈洞血栓症の 2 例

真珠腫性中耳炎、乳突洞炎に合併した S 状静脈洞血栓症の 2 例を経験した。症例 1 は 50 歳代男性。右真珠腫性中耳炎に対し右鼓室形成術・乳突削開術施行 7 年後に頭痛を訴えた。MRI で右頸静脈球より S 状静脈洞、横静脈洞にかけての血栓形成を認めた。抗凝固療法、抗菌薬投与を行い、中耳根本術を施行した。症例 2 は 50 歳代男性で、左耳後部腫脹を主訴に来院した。乳様突起炎、S 状静脈洞血栓症を認め、左耳後部より切開排膿術を行い、抗凝固療法、抗菌薬投与を行った。耳性頭蓋内合併症は中耳炎の日常診療で常に念頭に置く必要がある。...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in耳鼻と臨床 Vol. 65; no. 4; pp. 106 - 110
Main Authors 廣瀬, 由紀, 田渕, 経司, 岡野, 康仁
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 耳鼻と臨床会 20.07.2019
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0447-7227
2185-1034
DOI10.11334/jibi.65.4_106

Cover

More Information
Summary:真珠腫性中耳炎、乳突洞炎に合併した S 状静脈洞血栓症の 2 例を経験した。症例 1 は 50 歳代男性。右真珠腫性中耳炎に対し右鼓室形成術・乳突削開術施行 7 年後に頭痛を訴えた。MRI で右頸静脈球より S 状静脈洞、横静脈洞にかけての血栓形成を認めた。抗凝固療法、抗菌薬投与を行い、中耳根本術を施行した。症例 2 は 50 歳代男性で、左耳後部腫脹を主訴に来院した。乳様突起炎、S 状静脈洞血栓症を認め、左耳後部より切開排膿術を行い、抗凝固療法、抗菌薬投与を行った。耳性頭蓋内合併症は中耳炎の日常診療で常に念頭に置く必要がある。
ISSN:0447-7227
2185-1034
DOI:10.11334/jibi.65.4_106