胃瘻造設後の生命予後、摂食に関連する因子について − 胃瘻造設時に施行した嚥下検査はその後の摂食を反映するか

胃瘻造設時に施行した嚥下機能評価が、胃瘻造設後 3 カ月間の生死や摂食と関連するか、またそれらに関連するその他の因子について検討した。2015 年 1 月から 2020 年 12 月までの 6 年間に、当院で胃瘻造設と嚥下機能検査が施行された 123 例について後ろ向きに検討した。胃瘻造設後 3 カ 月間生存していた症例は 104 例(85%)で、胃瘻造設時の CRP 値が低く、Alb 値が高く、CONUT スコアが低い症例で生存している割合が有意に高かった。胃瘻造設後 3 カ 月以内に 1 日 1 回以上食事ができた症例は 11 例(9%)で、食事を摂取した症例は摂取しない症例に比べ兵頭スコ...

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Published in耳鼻と臨床 Vol. 68; no. 6; pp. 389 - 393
Main Authors 兼田, 博, 伊藤, 恵子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 耳鼻と臨床会 20.11.2022
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ISSN0447-7227
2185-1034
DOI10.11334/jibi.68.6_389

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Summary:胃瘻造設時に施行した嚥下機能評価が、胃瘻造設後 3 カ月間の生死や摂食と関連するか、またそれらに関連するその他の因子について検討した。2015 年 1 月から 2020 年 12 月までの 6 年間に、当院で胃瘻造設と嚥下機能検査が施行された 123 例について後ろ向きに検討した。胃瘻造設後 3 カ 月間生存していた症例は 104 例(85%)で、胃瘻造設時の CRP 値が低く、Alb 値が高く、CONUT スコアが低い症例で生存している割合が有意に高かった。胃瘻造設後 3 カ 月以内に 1 日 1 回以上食事ができた症例は 11 例(9%)で、食事を摂取した症例は摂取しない症例に比べ兵頭スコアが有意に低かった。胃瘻造設時に施行した兵頭スコアによる嚥下機能評価は、胃瘻造設後 3 カ 月の摂食を反映すると考えられた。
ISSN:0447-7227
2185-1034
DOI:10.11334/jibi.68.6_389