玄米中の殺菌剤テクロフタラム及びその代謝物テクロフタラムイミドの分析

イネ用殺菌剤テクロフタラム及び代謝物テクロフタラムイミド (イミド体) の分別定量法を検討した. 玄米試料をアセトン抽出した後, 酢酸エチルで再抽出し, n-ヘキサン-アセトニトリル分配し, Sep-Pak Plus Florisil カートリッジに負荷した. 初めに50%ジエチルエーテル-n-ヘキサンでイミド体を溶出させ, 次にメタノールでテクロフタラムを溶出させることによって両者を分離した. イミド体は, DB-1を装着したGC-ECDを用いて定量した. テクロフタラムは無水酢酸を用いてイミド体に変換した後に定量した. 本法による玄米からの回収率 (0.2ppm添加) は, テクロフタラム...

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Published in食品衛生学雑誌 Vol. 39; no. 2; pp. 142 - 147_1
Main Authors 津村, ゆかり, 柴田, 正, 中村, 優美子, 外海, 泰秀
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 公益社団法人 日本食品衛生学会 1998
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ISSN0015-6426
1882-1006
DOI10.3358/shokueishi.39.142

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Summary:イネ用殺菌剤テクロフタラム及び代謝物テクロフタラムイミド (イミド体) の分別定量法を検討した. 玄米試料をアセトン抽出した後, 酢酸エチルで再抽出し, n-ヘキサン-アセトニトリル分配し, Sep-Pak Plus Florisil カートリッジに負荷した. 初めに50%ジエチルエーテル-n-ヘキサンでイミド体を溶出させ, 次にメタノールでテクロフタラムを溶出させることによって両者を分離した. イミド体は, DB-1を装着したGC-ECDを用いて定量した. テクロフタラムは無水酢酸を用いてイミド体に変換した後に定量した. 本法による玄米からの回収率 (0.2ppm添加) は, テクロフタラムが89.3±1.9%, イミド体が82.6±1.5%であり, 検出限界は試料中0.01ppmであった.
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.39.142