ニューロパチーと自律神経障害

ニューロパチーは疾患特異的に運動神経,感覚神経,自律神経のいずれかにアクセントを置いた臨床症状を呈するが,多くのニューロパチーの障害は大径有髄線維,小径有髄線維,無髄線維の順番で進行する.つまり,一般的に自律神経障害を呈するような無髄神経の障害は末梢神経障害としては末期の状態のことが多く,自律神経障害が初期から主症状であるニューロパチーは少ない.糖尿病やアミロイドーシス,一部の免疫介在性ニューロパチーでは自律神経障害が前景に出る場合がある.自律神経障害は患者の生命予後や機能予後に関与しうる病態であり,正確な診断や症状把握が求められる....

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Bibliographic Details
Published in自律神経 Vol. 56; no. 4; pp. 207 - 209
Main Authors 神田, 隆, 本田, 真也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本自律神経学会 2019
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ISSN0288-9250
2434-7035
DOI10.32272/ans.56.4_207

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Summary:ニューロパチーは疾患特異的に運動神経,感覚神経,自律神経のいずれかにアクセントを置いた臨床症状を呈するが,多くのニューロパチーの障害は大径有髄線維,小径有髄線維,無髄線維の順番で進行する.つまり,一般的に自律神経障害を呈するような無髄神経の障害は末梢神経障害としては末期の状態のことが多く,自律神経障害が初期から主症状であるニューロパチーは少ない.糖尿病やアミロイドーシス,一部の免疫介在性ニューロパチーでは自律神経障害が前景に出る場合がある.自律神経障害は患者の生命予後や機能予後に関与しうる病態であり,正確な診断や症状把握が求められる.
ISSN:0288-9250
2434-7035
DOI:10.32272/ans.56.4_207