Hungry bone syndrome の 1 例
副甲状腺腺腫に対する外科的切除を施行したところ、Hungry bone syndrome を来した症例を経験した。症例は 43 歳、女性。感冒様症状のため近医を受診した際、高カルシウム(Ca)血症、高リン(P)血症を指摘された。精査の結果、原発性甲状腺機能亢進症、原発性副甲状腺機能亢進症の診断にて治療目的に当科紹介。甲状腺全摘術、副甲状腺全摘術と副甲状腺移植術を行った。病理診断は、バセドウ病と副甲状腺腺腫であった。手術後に低 Ca 血症の遷延を認め、Hungry bone syndrome と診断し、術後 2 カ月間にわたるカルシウム製剤の投与が必要であった。副甲状腺機能亢進症に対する手術治療...
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Published in | 耳鼻と臨床 Vol. 61; no. 1; pp. 15 - 19 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
耳鼻と臨床会
20.01.2015
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Subjects | |
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ISSN | 0447-7227 2185-1034 |
DOI | 10.11334/jibi.61.1_15 |
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Summary: | 副甲状腺腺腫に対する外科的切除を施行したところ、Hungry bone syndrome を来した症例を経験した。症例は 43 歳、女性。感冒様症状のため近医を受診した際、高カルシウム(Ca)血症、高リン(P)血症を指摘された。精査の結果、原発性甲状腺機能亢進症、原発性副甲状腺機能亢進症の診断にて治療目的に当科紹介。甲状腺全摘術、副甲状腺全摘術と副甲状腺移植術を行った。病理診断は、バセドウ病と副甲状腺腺腫であった。手術後に低 Ca 血症の遷延を認め、Hungry bone syndrome と診断し、術後 2 カ月間にわたるカルシウム製剤の投与が必要であった。副甲状腺機能亢進症に対する手術治療を行う際には Hungry bone syndrome も念頭に置き、早期診断を行うことが重要と考えられた。 |
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ISSN: | 0447-7227 2185-1034 |
DOI: | 10.11334/jibi.61.1_15 |