持続性知覚性姿勢誘発めまいのサブタイプごとの少量選択的セロトニン再取り込み阻害剤の有効性についての検討

われわれは既に PPPD に対する少量 SSRI 療法の有効率は 75.9%であることを報告している。これまでに PPPD のサブタイプごとの SSRI による治療成績の報告はまだされておらず、今回の報告が初めてである。少量 SSRI 療法は PPPD のすべてのサブタイプ(視覚刺激優位型、能動運動優位型、混合型)に対して有効であった。特に DHI スコアが高値であった視覚刺激優位型は難治性と考えられたが、同療法による NPQ 値の改善の程度が、能動運動優位型と比較し、有意に高かった。このことから視覚刺激優位型は治療開始前の重症度が高いが、少量 SSRI 療法が有効であると考えられた。また先行...

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Published in耳鼻と臨床 Vol. 69; no. 1; pp. 16 - 25
Main Authors 山田, 卓生, 松吉, 秀武, 後藤, 英功, 伊藤, 恵子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 耳鼻と臨床会 20.01.2023
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ISSN0447-7227
2185-1034
DOI10.11334/jibi.69.1_16

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Summary:われわれは既に PPPD に対する少量 SSRI 療法の有効率は 75.9%であることを報告している。これまでに PPPD のサブタイプごとの SSRI による治療成績の報告はまだされておらず、今回の報告が初めてである。少量 SSRI 療法は PPPD のすべてのサブタイプ(視覚刺激優位型、能動運動優位型、混合型)に対して有効であった。特に DHI スコアが高値であった視覚刺激優位型は難治性と考えられたが、同療法による NPQ 値の改善の程度が、能動運動優位型と比較し、有意に高かった。このことから視覚刺激優位型は治療開始前の重症度が高いが、少量 SSRI 療法が有効であると考えられた。また先行疾患するめまい疾患が OD である症例では有効性が期待されると考えられた。
ISSN:0447-7227
2185-1034
DOI:10.11334/jibi.69.1_16