中毒性巨大結腸症と穿孔を合併した再燃劇症型潰瘍性大腸炎の 1 例

症例は 50 歳女性,平成 5 年より全大腸炎型の潰瘍性大腸炎の診断で治療を継続していた.平成 19 年以降は 5-ASA 製剤の単独投与で寛解していたが急性増悪し,中毒性巨大結腸症,穿孔を合併し緊急手術を施行した.中毒性巨大結腸症は高率に穿孔を発症し,穿孔症例の死亡率は 20-40%であるため手術のタイミングを適切に判断することが重要である.また長期経過した全大腸炎型の潰瘍性大腸炎は癌化のリスクが高くなるため,二期手術の時期や術式について慎重に判断しなければならない....

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Published in日大医学雑誌 Vol. 72; no. 1; pp. 26 - 29
Main Authors 山崎, 洋子, 宮田, 隆, 中田, 中泰彦, 神野, 大乗, 窪田, 信行, 小林, 槇雄, 海賀, 照夫, 三原, 良明, 中島, 洋介, 間宮, 孝夫, 西尾, みどり, 高橋, 利実
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本大学医学会 01.02.2013
Subjects
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ISSN0029-0424
1884-0779
DOI10.4264/numa.72.26

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Summary:症例は 50 歳女性,平成 5 年より全大腸炎型の潰瘍性大腸炎の診断で治療を継続していた.平成 19 年以降は 5-ASA 製剤の単独投与で寛解していたが急性増悪し,中毒性巨大結腸症,穿孔を合併し緊急手術を施行した.中毒性巨大結腸症は高率に穿孔を発症し,穿孔症例の死亡率は 20-40%であるため手術のタイミングを適切に判断することが重要である.また長期経過した全大腸炎型の潰瘍性大腸炎は癌化のリスクが高くなるため,二期手術の時期や術式について慎重に判断しなければならない.
ISSN:0029-0424
1884-0779
DOI:10.4264/numa.72.26