抗体療法を目指した変異株に有効なSARS-CoV-2中和モノクローナル抗体の分離
我々はこれまでに2人のCOVID-19回復期患者よりプロトタイプのSARS-CoV-2を強力に中和する5つのモノクローナル中和抗体を分離した。中でも9-105はreceptor-binding domain(RBD)への親和性が高く、変異株B.1.1.7(α株)、 ミンク cluster 5 variant、 B.1.351(β株)、 P.1(γ株)、 C.37(λ株)、 B.1.617.1(κ株)、 B.1.617.2(δ株)、 B.1.621(μ株)にも有効であった。また、RBDのK417の変異により9-105の中和活性は低下した。これはホモロジーモデルから9-105軽鎖がRBDのK417...
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| Published in | ウイルス Vol. 71; no. 2; pp. 163 - 168 |
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| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本ウイルス学会
2021
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| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0042-6857 1884-3433 |
| DOI | 10.2222/jsv.71.163 |
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| Summary: | 我々はこれまでに2人のCOVID-19回復期患者よりプロトタイプのSARS-CoV-2を強力に中和する5つのモノクローナル中和抗体を分離した。中でも9-105はreceptor-binding domain(RBD)への親和性が高く、変異株B.1.1.7(α株)、 ミンク cluster 5 variant、 B.1.351(β株)、 P.1(γ株)、 C.37(λ株)、 B.1.617.1(κ株)、 B.1.617.2(δ株)、 B.1.621(μ株)にも有効であった。また、RBDのK417の変異により9-105の中和活性は低下した。これはホモロジーモデルから9-105軽鎖がRBDのK417を含む領域にACE2と同じ結合角で結合する為と考えられる。 |
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| ISSN: | 0042-6857 1884-3433 |
| DOI: | 10.2222/jsv.71.163 |